冒頭から激しく歪んだギターが炸裂。DJスクラッチなども取り入れられ、ミクスチャーロック、ヘビィロックの潮流を感じさせるサウンドが体現されている。ハードドライビングな音像とともに放たれるのは、ニュースが人々に与える影響を描いた歌詞。膨大なニュースに押し流され、疑心暗鬼になり、恐怖を煽られる。そんな状況をリアルに映し出した、社会風刺的な表情を持った楽曲と言えるだろう。
──Rockon Social Club、新鮮さと円熟を共存させたロックミュージック ミニアルバム『SUMMER OF LOVE』先行レビュー(Real Sound)
――「Summer of Love」には80年代の洋楽ポップスっぽい、キラキラした音色を感じますけど、そのへんはメンバーの共通した年代や世代感がベースにあるんですかね。
寺岡:年代やジャンルというよりも、この6人ですごく大きい会場でライブをやっているイメージがあるんですよ。そういうところで大勢のお客さんで盛り上がる曲、みたいなことは常に意識しています。「ポイントちょーだい」もそうですけど。
岡本:でも「Breaking News」みたいに、世の中に対して毒を吐く曲もありますよね。あれは?
寺岡:健一くんがこういう曲が好きだろうなと思って、健一くんに歌わせたいという気持ちがちょっとあったの。少しダークな感じの、ミクスチャーっぽい感じが似合うなと思って。
岡本:でも〈「ただいま入ったニュースです」〉とか、AIボイスを使うところって、全然俺っぽくないですよね。
寺岡:あそこはね。だから、耕陽くんになったんだけど。
岡本:そういう発想が面白いんですよね。すごく。
――そういう、メンバーへの当て書きとか、曲が演奏されるイメージとか、1曲ごとにあるんですね。
寺岡:そうじゃないものもあるんですけど、「ポイントちょーだい」「Summer of Love」「Breaking News」は、そういうイメージで作りました。全部タイトルが先です。
──Rockon Social Clubの6人にしかないエネルギーとは何か 成田昭次・岡本健一・寺岡呼人、新作&ツアーを大いに語る(Real Sound)