家族の在り方、親と子の苦悩、孤独。
フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家ゼレールによる家族3部作がついに完結!
『Le Père 父』では認知症患者の父の視点から見た世界を、
そして『Le Fils 息子』では思春期の子どもが抱える心の葛藤を描いたフロリアン・ゼレール。
ゼレールが魂を込めて書き上げた家族三部作の最後を飾る『La Mère 母』は、
2010年にプティ・テアトル・ド・パリで初演し、イギリス、スペイン、南アフリカなど様々な国で上演。
最近ではイザベル・ユペール主演によりブロードウェイで上演されて高い評価を得ました。
全世界が注目する話題作の日本初演!
演出家ラディスラス・ショラーからのラブ・コールを受けて、『La Mère 母』では若村麻由美がタイトル・ロール 母を演じます。『Le Père 父』『Le Fils 息子』『La Mère 母』3作品にアンヌ役で出演。『Le Père 父』ではこのアンヌ役で第27回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。昨年は、主演ドラマで変幻自在の1人3役を演じて大きな話題となりました。主演舞台となる本作で、無名塾出身の生粋の舞台女優・若村は全く違う2つの役をどう演じ分け、魅せてくれるのでしょうか?
息子ニコラ役は、トップアイドルとして活躍後、アメリカの名門演劇学校での武者修行を経て『Le Fils 息子』で初舞台を踏んだ岡本圭人。一流の演出家たちとタッグを組んでの数々の大作舞台、映像作品への出演経験を重ねて、着実に舞台俳優としての力をつけてきました。
父ピエール役には、第26回読売演劇大賞最優秀男優賞、第45回菊田一夫演劇賞、第55回紀伊國屋演劇賞など数々の演劇賞を総なめにし、舞台俳優として高い実力をもつ岡本健一。昨年は30年間活動を休止していた男闘呼組を再結成し、全国21都市でツアーを実施しました。俳優としての円熟期を迎えた彼が演劇というホームグラウンドでどんな姿を見せてくれるか期待が高まります。
ピエールの再婚相手ソフィア役とニコラの恋人エロディ役に伊勢佳世が出演します。
日本演劇界きっての実力派キャストが結集した本作。是非ご期待ください。
◆◇◆STORY◆◇◆
アンヌはこれまで自分のすべてを捧げて愛する子どもたちのため、
夫のためにと家庭を第一に考えて生きてきた。
それはアンヌにとってかけがえのない悦びで至福の時間であった。
そして年月が過ぎ、子どもたちは成長して彼女のもとから巣立っていってしまった。
息子も娘も、そして今度は夫までも去ろうとしている。
家庭という小さな世界の中で、四方八方から逃げ惑う彼女はそこには自分ひとりしかいないことに気づく。
母は悪夢の中で幸せだった日々を思い出して心の万華鏡を回し続ける――。
作:フロリアン・ゼレール
翻訳:齋藤敦子
演出:ラディスラス・ショラー
出演:若村麻由美 岡本圭人 伊勢佳世 岡本健一