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『終わりよければすべてよし』
ルシヨン伯爵夫人には一人息子バートラムがいた。彼はフランス王に召しだされ、故郷を後に、パリへと向かう。だが王は不治の病に蝕まれ、命は長くないと思われていた。
もう一人、伯爵夫人の元には侍女として育てていたヘレナという娘がいて、その父は、先ごろ他界した高名な医師だった。彼はヘレナに、万病に効く薬の処方箋を残していた。そしてヘレナは、実は密かに、身分違いのバートラムのことを慕い、妻になりたいと願っていた。
その想いを知った伯爵夫人は、ヘレナにバートラムを追ってパリへ向かうことを許す。パリに到着したヘレナは王に謁見し、亡父から託された薬で王の病を見事に治してみせる。王は感謝の印として、ヘレナに望みのものを褒美として与える約束をする。ヘレナはバートラムとの結婚を望むが、彼はそれを拒否し、自ら志願して、逃げるように戦地フィレンツェへ赴いてしまう。残された手紙には「私を父親とする子供を産めば、私を夫と呼ぶがいい。だがその時は決して来ないだろう。」と認められていた。
ヘレナは単身、バートラムを追ってフィレンツェへと旅立つ。愛する彼と結ばれるために。
シェイクスピア、ダークコメディ交互上演「尺には尺を」「終わりよければすべてよし」
2023年10月18日(水)~11月19日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:小田島雄志
演出:鵜山仁
出演:岡本健一、浦井健治、中嶋朋子、ソニン、立川三貴、吉村直、木下浩之、那須佐代子、勝部演之、小長谷勝彦、下総源太朗、清原達之、藤木久美子、川辺邦弘、亀田佳明、永田江里、内藤裕志、須藤瑞己、福士永大
新国立劇場公式サイト:https://www.nntt.jac.go.jp/play/shakespeare-dark-comedy/