女将の湯村美智子(木の実ナナ)と若女将の湯村薫(菊川怜)が切り盛りをしている鬼怒川温泉のホテル「あさや」に、ウェディングドレスを手掛けるブランド「ユキ・オノ」の社長・手塚亮一(前田耕陽)と妻の由希(相田翔子)が宿泊に訪れた。「ユキ・オノ」はホテル内の写真館にも貸衣装として置かれているほどの人気のブランドで、女将の美智子は由希が小さい頃から先代社長である由希の母親と交流があった。
翌朝、薫が館内の掃除をしていると、宿泊客の松下なつ美(川村亜紀)がメモを手塚に渡して欲しいと近づいてきた。一度は断ったものの、無理やりメモを押し付けられてしまった薫は、仕方なく手塚にメモを渡すことに。その際、メモに「10時に滝見公園で待っています」と書かれているのが見えてしまう。
ところがその日の午後、鬼怒川からウェディングドレスを着たなつ美の遺体が発見された。しかも、なつ美が着ていたのはホテルの写真館に置いてある「ユキ・オノ」の古いドレスであることが判明する。捜査にあたった捜査一課の警部・阿久津(石倉三郎)は、薫からメモの一件を聞き手塚に任意で同行を求めるが、手塚は呼び出された場所には行ったものの、なつ美はいなかったと犯行を否認。由希の幼なじみで「ユキ・オノ」の顧問弁護士を務める白石聡子(芳本美代子)が東京から駆けつけたこともあり、取調べは早々に打ち切られてしまう。その翌日、手塚が姿を消してしまい…。