最高のノリ! 充電した4人のパワーが爆発💨
「’90年代のミュージックシーンは、オレたちにまかせろ!」
1989年12月27日、愛知厚生年金会館での男闘呼組のコンサートは、夏以来のLIVEとなり、会場は早くも高揚した雰囲気に包まれました。メンバーたちは、一也のケガと入院による音楽活動一時中断の後、LIVEへの強い思いを胸に抱いていたようです。
昭次は楽屋で「充電の成果を見せてもらうからね。」と言われ、「それを言われると……。」と照れ笑いを見せたとのこと。健一は、「ひきの絵がきれいだと思うよ。」とカメラマンにアドバイスしました。
LIVEは『CROSS TO YOU』でスタートし、セットは廃墟や戦場を彷彿とさせる退廃的なイメージで、照明の色によって幻想の世界に変わる不思議な感覚を演出しました。『明日への暴走』『翼なき疾走』では一也・昭次のボーカルと健一・耕陽のコーラスが力強いパフォーマンスを見せました。
MCでは、昭次が「地元・名古屋で、“キャーッ!”と言われると嬉しいぜ。」とファンを煽り、一也は「ホネオリ・カズヤです(笑)。今日は男がいっぱいいるな。隣の女の子がいるからって、変な気を起こすなよ。最後まで盛り上がっていこーぜぃ‼︎」と呼びかけました。
『この夜にすべてを』『ROLLIN’ IN THE DARK』『MEN’S BUGI』『RUN RUNAWAY』といった曲で会場は更に盛り上がり、一也は「サイコォーッ‼︎ 気持ちいい。入院中に音を出せなかったのが、すごく悔しかった。復活できて嬉しいっ‼︎」と感激を述べました。
昭次「でも、その間に高橋がオレん家にきて2曲作ったぜ。転んでも、ただでは起きない男闘呼組だぜい。今日は、その時作った曲を聴いてもらう。」 一也「イメージは、いなかから東京に出てきたヤツが、東京の冷たさに、すごく寂しがってるって感じだよ。」
まだタイトルが決まっていないオリジナル曲も披露され、「近い将来、アルバムに入れる予定」とのことでした。
(歌詞と時間から見ると、「BACK IN THE CITY」と「自分勝手」思われます)
健一の『KIDS』は客席とステージが一体となる盛り上がりを見せ、耕陽は『CARRY ON』を熱唱し、ファンを大いに喜ばせました。耕陽は「人前で、初めて『CARRY ON』を歌ったけど、オレって、なんでこんなに上手いのかって思ったね(笑)。次のシングルは、メーンボーカルでいけるかな。でも、オレ、地声で歌うより、裏声の方が得意。昔、オペラを目指していたから(笑)。」とコメントしました。
LIVE中盤は『秋』『TIME ZONE』『CROSS TO YOU』『DAY BREAK』『ROCKIN’ MY SOUL』と大ヒットシングルの連続演奏があり、アコースティックギターの昭次と健一による『不良』も感動を呼びました。一也は『赤ちょうちんでくらせ』『YO-YO』を熱唱し、『ルート17』『BURN IT』でライブはクライマックスへ。『DON’T SLEEP』のB面『MY LIFE』やアンコールの『GIMMI A BREAK』『ロックよ、静かに流れよ』まで、全24曲を熱演しました。
LIVE終了後の楽屋では、取材者が提案した「次回は一也が『不良』をやったり、耕陽が『KIDS』をやってみる」に対して、一也は「それって、けっこういいじゃん。」とノリノリで反応し、健一は「じゃあ、オレ『CARRY ON?』」と笑いながら応じました。耕陽も「うん。『REIKO』でもいいよ(笑)。」と応えていました。
このLIVEでは、90年代という新しい音楽シーンへのダッシュを図る男闘呼組の熱いエネルギーと情熱が存分に感じられました。