切ないノスタルジーを感じさせる鍵盤のフレーズ、マーチング的なビートに導かれるミディアムバラード。壮大に広がるメロディとともに綴られるのは、希望を持って生きようという真摯なメッセージだ。先の運命は誰にもわからない。でも、〈この闇の向こうには/未来があると信じて〉進んでいこうーー。この曲が表現しているものは、男闘呼組そしてRockon Social Clubが歩んできた道とも強く重なっている。
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――アルバムの流れとしては、最後を締めるのが、壮大な希望のロックバラード「天照ラス」です。
寺岡:エグゼクティブ・プロデューサーが考えた流れですけど、僕もほぼ、こういう流れがいいかなと思っていました。今、ライブで「天照ラス」もやっているんですけど、すごくお客さんに浸透している感じがあります。
岡本:「天照ラス」は、自分たちではどうすることもできない自然災害とか、悲しい事件がいっぱいある中で、希望を歌いたい気持ちがあるのと、Rockon Social Clubとして最初に出した「遥か未来の君へ」にしても、これからの子供たちのこととか、やっぱり50歳を過ぎると、自分たちのことも考えますけど、これからの人たちのことを、やたら考えるようになるんですよね。そういった思いと、今、日本の社会を動かしているのは、同世代の人たちが社長さんになって、力を持っていたり、でもそれと同時に、同じ50代でもちょっと元気がなかったり、諦めちゃっている人たちもいっぱいいるような気がするんですね。でも、何か物事を始めるのに対して、年齢は関係ないですし、Rockon Social Clubというバンドを作った時に「同じ50代の男だし、みんなもっと気合い入れて盛り上げていこうぜ」みたいな思いもあったんですよね。それが全部、歌詞とか曲の中に込められているというのが、すごく感動的なんですよね。
――「天照ラス」がラストに置かれることで、締まるというか、ミニアルバムだけど聴き応えのある流れになったと思います。
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