アレンジの基調は、ハードロック×ブルース。豪快なライブ感に溢れたサウンドメイク、まるで目の前でプレイしているような臨場感からは、ステージで鍛え上げられた彼らの魅力が真っ直ぐに伝わってくる。〈ことさら過去を誇っても/今は変わらないのさ〉というフレーズも強烈。かつてのキャリアに頼るのではなく、とにかく動き続け、“今”を表現したい。そんな強い意志が感じられる。
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――成田さん作詞作曲の「GO-ROUND」は、どんなイメージで作った曲ですか。
岡本:「GO-ROUND」は、タイトル先行?
成田:いや、同時。僕は曲を作る時って、同時進行なんですよね。本と同じで、読み始めると、そこに物語がないと先へ進まないので、先にAメロを作って、なんとなく言葉が決まったら、次はBメロを言葉と一緒に同時進行させて、サビはどうしようかな、みたいな、いつもそんな感じで作っています。「GO-ROUND」は、久しぶりに二声の曲をやりたくて、男闘呼組時代は、和也と僕のツインボーカルの曲が結構あって、たとえば「赤ちょうちんでくらせ」という曲も、和也と僕の二声なんですけど、令和のRockon Social Club版の「赤ちょうちんでくらせ」みたいな曲があったら、ライブで盛り上がるのかなという発想から始まったんですね。
――「GO-ROUND」の歌詞は相当にリアルというか、まったく飾らない感じですよね。〈目が覚めない〉〈右ヒザ痛い〉〈歌詞が出ない〉とか(笑)。
成田:その時の気持ちのままです(笑)。いつも呼人さんに「いつまでに何曲書いてきて」と言われて、結構追い込まれるんですけど。その時の心境を、そのまま書けばいいのかなと。
岡本:歌詞なんて何も出てこねえよ! って(笑)。リアルだよね。
成田:僕はいつも、弾き語りで呼人さんに送るんですけど、声とアコギしか入っていないのに、それに魔法がかかるんですよね。速い時は、昼に送ったら、夕方にはアレンジが完パケで返ってくる。めちゃくちゃ早いんですよ! で、「ヤバい、また追い込まれた」って。
寺岡:あはは。
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